質問一覧
- 初めての方
- 待ち時間と予約制度について
- 病気について
- 最近不眠気味です。不眠症にならないために、どんなことに注意をしたら良いですか?
- ストレスや嫌なことがあると憂うつな気分になりますが、うつ病とはどう違うのですか?
- 適応障害とうつ病とはどう違うのですか?
- 以前うつ病になりましたが、再発が心配です。どのようなことに気をつけたらよいですか?
- 躁うつ病(双極性障害)とは、どんな病気ですか?
- 「あがり症」は治せますか?「あがり症」と「社会(社交)不安障害(SAD)」とはどう違うのですか?どのような治療を行うのですか?
- パニック障害とは、どのような病気ですか?どのような治療を行うのですか?
- 強迫性障害とは、どんな病気ですか?
- 発達障害とはどのようなものなのでしょうか?
- 14歳の子供が自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断されました。そちらで診てもらうことは可能でしょうか?
- 誰もいないのに、人の声が聞こえてきます。
- お薬について
- リワークプログラムについて
- リワークプログラムについて教えて下さい。
- リワークプログラムに通うには転院が必要でしょうか?
- リワークプログラムを利用するにはどうしたらよいでしょうか?
- リワークプログラムへすぐに参加させてもらえません。どうしてですか?
- リワークプログラムにはどのくらいの期間通えば復職できるのですか?
- リワークプログラムはどのようにすすむのでしょうか?
- リワークプログラムはどのような人におすすめなのでしょうか?
- リワークプログラムでは、実際にどのようなプログラムを行っているのですか?
- リワークのフォローアップセッションについて教えてください?
- リワークの家族会について教えてください?
- リワークプログラムの効果に関するデータはありますか?
- カウンセリングについて
- ご家族の方
- その他
FAQ
初めての方
初めて相談をしたいのですが、どのようにしたらよいですか?
当院の初診は予約制となっています。診察の対象は高校生以上ですが、ご相談内容によってはお受けできる場合もございます。初診予約は、開院時間内のお電話にてお願いいたします。なかなか電話はつながりにくい場合もございます。また、当院の状況により1~3か月ほど先の予約とお待たせする場合もございます。何とぞご了承ください。
他院からの転院をご希望の方は、できる限り前医からの紹介状(情報提供書)をお持ちください。
本人が受診したがらないのですが
ご心痛のことと思います。病気や問題によっては、まわりがいくら心配していても、当人はそれを否定したり、困り感がなかったり、かたくなに拒絶する場合もございます。保険診療では、初診にて本人の受診がない場合は対応できないルールとなっております。申し訳ございません。そのような場合でも、予想される病状の見通し、ご家族の対応の仕方、接し方などをご家族相談(自費:9,900円/30分)にてご対応できます。
セカンドオピニオンについて
すでに病院での診察や治療を受けた後、その医師の判断や見立て、治療方法が正しいかどうか、別の見方や治療方法はないかを、第3者的立場の医師に相談し、アドバイスを得ることをセカンドオピニ オンといいます。基本的には「医師や病院を変える」ことではありません。とくに最近では、治療がうまくいっていないと思われるときや、不信感が払拭されないとき、判断に苦慮する場合などには、医療サイドとしてもセカンドオピニオンをすすめる場合が多くなっています。ご遠慮なくご相談ください。訴訟中、または訴訟を目的とされている方への対応はお引き受けできませんので、ご了承ください。
保険は使えますか?その際いくらかかりますか?
はい、使えます。(ご希望により自費で診察を受ける事もできます)
保険3割負担の場合、初診は約2500円・再診は約1500円ほどかかります。
当院は院外処方のためお薬 が処方された方は、上記の他に調剤薬局での支払いも必要です。
駐車場はありますか?
はい、ございます。院内に30台分を用意していますので、どうぞご利用ください。
初診時にはどのくらい時間がかかりますか?
当院では、予約時間をお伝えしますが、当日の診療の混雑次第にて、2時間ほど遅くなる場合もございます。申し訳ございません。来院後に、カルテ作り、問診表のご記入、必要に応じて心理検査等を先に受けて頂きます。これらの作業に15〜30分ほどかかります。その後に混雑状況に応じた待ち時間を経て医師による診察となります。目安としまして、予約時間より待ち時間も含めて3〜4時間かかるとみて受診して頂ければと願います(お薬の出る場合は、さらに薬局での時間がかかります)。
院内での待ち時間をなるべく減らしたいと希望される方は、来院前に当日の遅れ時間を電話で問い合わせて頂き(再診の方ではネットにて遅れ時間を確認することもできます)、それに応じて遅れて来院することができます。例えば、12時で予約をされている場合、11時に電話して「2時間遅れ」と知り、遅らせて13時半頃に来院して頂いて大丈夫です。あるいは、時間通りに来院して、受付にて待ち時間を「2時間遅れ」と聞き、時間までを外出されるなど、ご自由に過ごし頂くこともできます。
どうしても予約時間通りでの診察をご希望される方は、特別予約制度(厚生労働省の定めによる)をご利用ください。この制度の利用には、前日までに申し出て頂くことと、予約料金3,300円(消費税込)のご負担が別途かかります。予約時間より30分以内に、優先して診察をお受け頂けます。
初診の時、どんなことを聞かれるか不安ですが・・・
不安になられることもっとものことと思います。その思いをありのままにお話しできる範囲で話していただければと思います。もし触れてほしくないこと、話したくないことがありましたら、そのようにご遠慮なくお伝えください。無理に全部を話す必要はありません。
はじめに待合室で問診票にご記入いただきます。ご自宅で予めダウンロードして、ご記載されお持ち頂いても大丈夫です。わかる範囲でお書きください。ご自身のつらい症状を思われるようにご記入ください。うまく書けなくても大丈夫です。診察にては、それらをもとにお話を聞かせていただきます。
経過の長い場合には、可能な範囲でまとめて来ていただければたすかります。
どのような相談が多いのでしょうか?
当院では次のような相談を受けています。
- 精神的な不調で休職となり、復職に向けてのサポートを受けたい(リワーク)
- 眠れずに困っている(不眠症)
- 気持ちが落ち込む
- 涙がとまらず、つらく悲しい気分が続いている
- 疲れがとれず、家事や仕事ができなくなり、持続している
- 仕事に行こうとすると吐き気やめまいが強くなる
- つらいことがありそのことが頭からはなれず苦しい
- 人前で緊張して困っている(社会不安障害)
- 人目が気になる、人が怖い
- 強い不安や動悸、めまい、息苦しさ、発汗などがあり困っている(パニック症)
- 怒りがうまくコントロールできない
- 酒やギャンブル、浪費がやめられず、問題になっている
- 過食嘔吐がとまらない。自分を傷つけてしまう。
- 手洗いを何度もして手があれる、戸締りを何度も確認して時間がかかりすぎる(強迫性障害)
- 人間関係がうまくいかずに困っている
- 誰もいないのに、人の声が聞こえてくる
- 身体の痛みや不調があり内科などで検査をしたが異常はなく心療内科受診をすすめられた
- もの忘れ
- まわり(家族や友人、職場など)から受診をすすめられた
- 学校へ行けなくなっている。ひきこもり。
- 仕事や人間関係がうまくいかない。発達障害ではと心配している。
など。その他にも相談に乗ってもらえるのかと思われることがありましたら、メールや電話にて遠慮なくお問い合わせください。
どんな病気の方が多いですか?
不眠症、適応障害、うつ病、躁うつ病(双極性障害1型、2型)や神経症、社会不安障害、パニック障害、統合失調症、認知症、強迫性障害などの病気を診療しております。最近は、発達障害ではないかと困られてのご相談も多くなってきています。成人の発達障害の診断やサポートへも対応いたします(診察の対象は高校生以上です)。
誰でも心の病にかかる可能性はあります。より良い適切な、ご本人の希望に沿った、過剰医療とならない対応を提案し、すすめて参ります。
健康保険を使って受診していますが、精神科に通院していることが会社に知られませんか?
ご本人の大切な個人情報である「通院されていることを含めた治療内容」を、ご本人の同意や許可なしに会社へお伝えすることはありません。
ただし健康保険証を使った場合、病名などの医療機関での診療情報は保険組合(保険証に必ず記載されています)に医療機関の作成する診療報酬明細書として伝わります。保険組合からご勤務先への医療情報開示に関しては、ご勤務先と保険組合との間で様々な規定がありますので、詳細についてはご勤務先または保険組合に直接お問い合わせ下さい。
保険を使わず自費受診される場合は、保険組合に知られることは絶対にありません。
入院や検査が必要となったときに病院を紹介してもらえますか?
入院が必要なときには北九州市あるいは全国のご希望の病院へご紹介をいたします。
特に当院がよく入院連携をしている医療機関としては、九州大学病院精神科、国立小倉医療センター精神科、松尾病院、八幡厚生病院、新門司病院、住田病院、日明病院、南ヶ丘病院、飯塚記念病院、行橋記念病院などです。
頭部の精密検査(CT、MRI)が必要な場合には、国立小倉医療センターへ当院より直接連絡をとり、検査日を決定し、待ち時間なく検査を受けることができます。その他にもご紹介できる病院やクリニックが多数ございます。
待ち時間と予約制度について
予約の仕組みはどうなっているのでしょうか?
はじめての方は、あらかじめ電話にてご予約をお願い致します。2回目以降の受診にては、準予約制となっています。10分毎の予約をとり、予約者優先で診察を行います。あいだの時間にて、ご予約なしで来院された方を先着順にて診察いたします。病状などにより、医師の判断にて順番が前後することもございます。
予約は診察後の受付にてお取りするか、後ほど電話にてご予約されるか、Check-on(携帯、Web、24時間対応可能)にてご予約いただけます。
待ち時間はどうなっているのでしょうか?
当院では、予約時間をお伝えしますが、当日の診療の混雑次第にて、1時間以上の遅れが出る場合もございます。ご了承ください。
院内での待ち時間をなるべく減らしたいと希望される方は、来院前に当日の遅れ時間を電話で問い合わせて頂くか、Check-on(携帯、Web)にて遅れ時間を確認して頂き、それに応じて遅れて来院することができます。例えば、12時で予約をされている場合、11時に電話(あるいはネットで確認)して「2時間遅れ」と知り、遅らせて13時半〜14時前に来院して頂いて大丈夫です。あるいは、時間通りに来院して、受付にて待ち時間を「2時間遅れ」と聞き、時間までを外出されるなど、ご自由に過ごし頂くこともできます。
どうしても予約時間通りでの診察をご希望される方は、特別予約制度(厚生労働省の定めによる)をご利用ください。この制度の利用には、前日までに申し出て頂くことと、予約料金3,300円(消費税込)のご負担が別途かかります。予約時間より30分以内に、優先して診察をお受け頂けます。 著しく病状の悪い方は、受付にお申し出ください。治療的な対処を適宜検討いたします。
病状が安定し、診察にお時間を余り要しない方は、その旨、受付にてお申し出ください。可能な範囲にて優先配慮いたします。
特別な事情や急用の発生した方は、その旨、受付にお申し出ください。内容により、医師の判断にて優先対応を検討いたします。
特別予約制度とは?
1時間に1枠で特別予約を設けています。特別予約とは、予約料金を支払うことで予約時間にあわせて優先して診療を行う手続きのことです。特別予約では、予約時間から30分以内にて診療を行うこととなっており、そのような対応のできなかった場合には料金をいただきません。この制度は厚生労働省の定めによる「予約に基づく診察に関する費用」に基づくものです。準予約は通常通り無料ですが、時間を確約するものではありません。
◎特別予約料 3,300円(消費税込)
病気について
最近不眠気味です。不眠症にならないために、どんなことに注意をしたら良いですか?
睡眠障害とは、睡眠に何らかの問題がある状態をいいます。眠れなくなることはよくみられますが、眠れないことイコール不眠症ではありません。
不眠の原因には、環境や生活習慣によるもの、精神的・身体的な病気から来るもの、薬によって引き起こされるものなど様々です。
さらに、睡眠障害には不眠だけでなく、昼間眠くてしかたないという状態や、睡眠中に起きてくる病的な運動や行動、睡眠のリズムが乱れて戻せない状態など、多くのものが含まれます。
また、睡眠の問題は1つの原因や病気だけでなく、いくつかの要因が重なって起こっていることも多くあります。
厚生労働省がまとめている、睡眠のための12か条をもとに、当院にて作成したプリントがあります。こちらをご参照ください。
このような取り組みにても改善せず、生活に支障が出ている場合、苦痛が強くなっている場合などには、受診されることをおすすめします。
ストレスや嫌なことがあると憂うつな気分になりますが、うつ病とはどう違うのですか?
憂うつな気分が2週間以上続く場合や、つらい不眠、頭痛、頭重、吐き気、めまいなどを伴うきつさが続く場合、人間関係や学業・家事・仕事などがうまくいかなくなってきている場合には、うつ病となりつつある可能性があります。そのようなときには早めに信頼できる人に相談してみることや診察を受けられることをおすすめします。
健康な場合の憂うつな気分は、2~3日から長くても1週間程度のうちには自然と解消されます。うつ病による気分の低下となっていく場合には、自然解消されずに悪循環を呈して、長引きます(2週間以上毎日続くことを目安とします)。くよくよと悩み引きずることが増え、なにごとにも疲れ、おっくうで、うまくいかないと感じるようになり(あるいは不安と焦りを強め)、それまでできていた多くの生活行動(人とあう、体を動かす、外に出る、仕事や家事をするなど)に支障が出だします。疲れているのにうまく休めなくもなります(不眠あるいは過眠、食欲低下あるいは過食、ゆっくりできない)。いろんな身体症状(頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、歯痛、腰痛、性欲低下など)にも悩まされます。自分に自信をなくし、まわりに迷惑をかけている、嫌われているとの思いから相談をしなくなり、まるで出口のない真っ暗なトンネルに入り込んだかのように未来に希望を見いだせない状態へとはまりこんでいきます。うつ病では、このような脳の疲弊を中心とした悪循環がおこり、健康な時の憂うつよりもいっそう苦しくつらく持続するものとなっていきます。
適応障害とうつ病とはどう違うのですか?
適応障害は、ある特定の状況や出来事が、その人にとって辛く耐えがたく感じられ、そのために精神症状、身体症状、また行動面に症状が現れてくるメンタルの病気です。症状としては、憂うつな気分、不安感、意欲や集中力の低下、イライラ感等、身体症状として頭痛、めまい、動悸、倦怠感等が認められます。また、無断欠席や無謀な運転、喧嘩、物を壊すなどの行動面の症状もみられることがあります。
うつ病と似た症状も見られますが、ストレスとなる状況や環境、出来事がはっきりしており、その原因から離れると、症状は次第に改善する点が異なります。しかしストレス因から離れられない、あるいは取り除けない状況では、症状が慢性化して、うつ病となっていくこともあります。
何があっていないかを見極め、ご本人の側の考え方や対処方法を変えてうまく対応していくことのできる部分があればそれを行いますが、環境の側をむしろ変えていく必要がある場合もあります。
以前うつ病になりましたが、再発が心配です。どのようなことに気をつけたらよいですか?
ケースバイケースですので、まずは受診中の方は主治医にご相談ください。治療が終了となっている方でも、ご心配が続くときには、我慢されずに早めに医師へ再度ご相談ください。
たとえば軽い打撲から大きな骨折まであるように、心の折れ方(=うつ)にも小さなものから大きなものまであります。1回の短い経過(3か月以内にて回復)はあまり気にされずとも大丈夫かもしれません。大きな折れ方をしたり、繰り返したりする場合には、その後も再発しないための対策を用意しておくことをおすすめします。うつは繰り返すほどに治りにくくなる場合がよくあります。
一般的な再発予防としましては、ご自分の不調になるパターンを知り、自己理解を深めていくことや、まわりとの連携が大切になります。あわせて上手な休養、優先順位、スモールステップ、相談癖をつけることをスキルとして身に着けていくことが有用です。
躁うつ病(双極性障害)とは、どんな病気ですか?
繰り返すうつ状態にあわせて、調子のよくなりすぎる状態(躁状態)をあわせもつ場合を躁うつ病(双極性障害)と診断します。うつ病や神経症(ノイローゼ、心配性)、適応障害などと診断され、数年後になって実は躁うつ病であったと診断が変更される場合もよくあります。多くの場合、うつ状態がほとんどで、調子がよくなったときには治療は中断終了され、たまにくる躁状態は病気としてあまり自覚されずに、見逃されて発見がおくれてしまいます。
躁うつ病(双極性障害)Ⅰ型:調子のよくなりすぎる状態(躁状態)で、著しい問題行動(多額の無理な借金、身をわきまえない高圧的で不遜な態度、性的問題など)を呈し、多くは入院を必要とするような状態を呈す場合に診断します。その後に、自分の起こしてしまったことを強く後悔し、自責して落ち込みを強めてしまうことがよくあります。
躁うつ病(双極性障害)Ⅱ型:よいときには仕事もプライベートも好調でうまくいき、しかしその方のそれまでの人生からみると出来すぎている状態であり、残念ながら続かなくなり、そのあとに落ち込みをひどくする(うつ状態)場合に躁うつ病(双極性障害)Ⅱ型の診断を考えます。こんなはずではないと、その調子のよい状態にあこがれ、その状態にもどれるようにと無理をしてはまた調子を崩す悪循環を呈します。
うつ病や神経症、適応障害とみなされ、うつ病を治す薬(抗うつ剤)を中心として治療をすすめていくと、躁うつ病の方では、激しい躁状態が出てきたり、好不調の波が激しくなり治りにくくなってしまったり、逆にうつが強く慢性化してしまったりする場合があります。特にⅡ型では診断が難しいことがよくあります。うつ病としてのこれまでの治療がうまくいっていないときなどには、この病気である可能性を考えます。双極性障害である場合には、気分安定薬を中心とした薬物療法を行い、生活リズムを整えてギアを上げすぎない自分なりの活動ペースをつかんでいくこと(社会リズム療法)により、改善を目指します。
「あがり症」は治せますか?「あがり症」と「社会(社交)不安障害(SAD)」とはどう違うのですか?どのような治療を行うのですか?
はい。「あがり症」は治せます。軽い「あがり症」である、恥ずかしがりや、人見知りが強くなると「社会(社交)不安障害(SAD)」となります。
LSASJという自己記入式のテストがあります。このテストで50点以上である事は、治療をおすすめする目安の1つとなります。
自身の身体症状(動悸、赤面、ふるえ、発汗など)や不安緊張(頭が真っ白になるなども)がとてもつらく苦しく感じられ、必要な人前に出る特定の場面(あるいは全部)が、どんどん苦痛になり、先走っての心配も強くなり、あとになって出来なかったとくよくよ考えこんでしまう時には、治療をおすすめします。
社会不安障害では「恥ずかしい」との思いから、治療へつながらず、人知れず一人で悩み続ける場合もよくあります。多くの場合、残念ながら自然に治ることはありません。学業や仕事、人間関係での損失が大きくなります。あわせて、うつ病やアルコール依存症を引き起こしてしまうことも多いことが知られています。
このような点からも、社会不安障害(傾向)で苦しんでいる場合には、なるべく早く障害と向き合い、適切な改善への取り組みをしていくことをおすすめします。大きくあなたの生活の質を向上させていくことができます。
当院での治療では、薬をつかった治療と認知行動療法による治療とを選べます。認知行動療法は、マンパワーの関係ですぐには受けられない場合もござます。標準の認知行動療法は1回50分のセッションを毎週1回の12~16回で行います。
さらに詳しく病気を知りたい方は『自分で治す「社交不安症」清水栄司著』をおすすめします。この本では、薬によらない認知行動療法による治し方を、わかりやすく学ぶことができます。当院では、この本および厚生労働省によるマニュアル『社交不安障害(社交不安症)の 認知行動療法マニュアル』にそった認知行動療法を行っています。
パニック障害とは、どのような病気ですか?どのような治療を行うのですか?
厚生労働省のHP、知ることからはじめよう、みんなのメンタルヘルス パニック障害(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_panic.html)
あるいは、パニック障害(パニック症)の認知行動療法 (患者さんのための資料)(http://jpsad.jp/files/JSARD_manual_panic.pdf このPDFのP44-53)をご覧ください。
あるとき、突然の息苦しさや動悸、めまい、吐き気などにおそわれ、死ぬかもしれないという体験をします。救急で運ばれる場合もあります。しかし、検査などにてはどこにも異常はなく、その後にまたそのようなことが起こるのではと恐れ(予期不安)、そのようなところへ出ることをなるべく控えるようになり(広場恐怖)、そのような症状が続いて生活に支障をきたしてしまう。そのような病気です。
芸能人による体験談の紹介もあります。特別な病気ではなく、だれにでも起こる治せる病気です。
当院での治療では、薬をつかった治療と認知行動療法による治療とを選べます。認知行動療法は、マンパワーの関係ですぐには受けられない場合もござます。標準の認知行動療法は1回50分のセッションを毎週1回の12~16回で行います。
強迫性障害とは、どんな病気ですか?
厚生労働省のHP、知ることからはじめよう、みんなのメンタルヘルス 強迫性障害(www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html)
あるいは、強迫性障害(強迫症)の認知行動療法 (患者さんための資料)(http://jpsad.jp/files/JSARD_manual_ocd.pdf このPDFのP22-45)をご覧ください。
厚生労働省のHPからの引用
不潔恐怖と洗浄:汚れや細菌汚染の恐怖から過剰に手洗い、入浴、洗濯をくりかえすドアノブや手すりなど不潔だと感じるものを恐れて、さわれない。
加害恐怖:誰かに危害を加えたかもしれないという不安がこころを離れず、新聞やテレビに事件・事故として出ていないか確認したり、警察や周囲の人に確認する。
確認行為:戸締まり、ガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認する(何度も確認する、じっと見張る、指差し確認する、手でさわって確認するなど)。
儀式行為:自分の決めた手順でものごとを行なわないと、恐ろしいことが起きるという不安から、どんなときも同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。
数字へのこだわり:不吉な数字・幸運な数字に、縁起をかつぐというレベルを超えてこだわる。
物の配置、対称性などへのこだわり
上記のような症状が進行していきます。1日に上記のような症状に1時間以上を費やすまでになっているときには、適切な治療を受けることをおすすめします。
発達障害とはどのようなものなのでしょうか?
厚生労働省のHP、知ることからはじめよう、みんなのメンタルヘルス 発達障害(http://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_develop.html)をご参照ください。
当院でサポートを行っている発達障害(要素)には、大人の方の自閉症スペクトラム障害(ASD)と注意欠如多動性障害(ADHD)の2つがあります。どちらの要素もあわせもっている場合もよくあります。それらの特性により生活や社会活動に支障が出て困られている場合に、適切な支援を検討していきます。
特性は短所となることもあれば、環境に恵まれることで、むしろ長所として発揮されることもあります。有名なスピルバーグ監督は、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム障害に同じ)と読字障害(本を読むのに人の2倍時間がかかる)の診断を受けていたことを自己開示しています。また、エジソンや坂本龍馬も注意欠如多動性障害の特性があり、その特性が強みとなって大成したと言われています。自己理解をすすめ、ご自身の特性にあった環境や生き方を見つけていくための支援を行います。
14歳の子供が自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断されました。そちらで診てもらうことは可能でしょうか?
大変申し訳ございません。専門外のため、当院では高校生以上の方の診察に限らせてもらっております。
誰もいないのに、人の声が聞こえてきます。
大変怖いことと思います。まずはまわりの信頼できる方へ、どうぞご相談ください。それがもし正体不明の声(幻聴)に近いものであれば、治療をおすすめします。いろいろな原因で幻聴は聞こえてきます。心配のない幻聴もありますが、命令されたり、批判してきたり、自分の行動を監視したりする幻聴などでは、不安、混乱をまねき、生活に支障が出てしまい大変になってしまいます。受診をしていただくことで、治療を一緒に考えていくことができます。必要な場合には頭部CTなどの精密検査を国立小倉医療センターなどへ依頼して行えます。
お薬について
薬を飲み始めて1週間経ちますが、気持ちが悪くなるだけで効果が感じられません。服用を中止しても構いませんか?
ケースバイケースにて適切な対応は違ってきますので、今の主治医へまずはご相談ください。
お薬によっては、当初に吐き気や違和感や強い眠気の出るものもありますが、飲み続けることでむしろ改善し、1~2週間ほどしたところで本当の期待する効果があらわれ改善しはじめることもあります。よほどきついと感じられる場合には無理をされず、軽度の場合は様子をみられ、判断を悩まれる場合には主治医へとご相談ください。
職場の環境は変わらないのに、薬をのめばうつ病は良くなるのでしょうか?
もっともなご質問です。ケースバイケースですので、問題がどちらにあるかは、情報を適切に集められて、よくよく検討して治療方針は考えていく必要があります。
うつ病の薬は脳に働き、病気の症状である不安・心配・悲観的なものの見方や考え方・気力を改善します。薬の治療と休養とをあわせることで、脳の疲れがとれ、そうすることで、実際以上に物事が心配で悲観的にみえていた部分が改善され、職場での仕事や問題を解決する力(適応力)が戻ってくることが期待できます。
かなり病状は良くなったと思いますが、もう薬は飲まなくて良いですか?
病気や経過、そして薬の種類によって対応は違ってきます。
一般的に、睡眠薬や抗不安薬などは、なるべく長期の使用はひかえ、不安や不眠が落ち着いてきたならば、少しずつ減らしていくことがすすめられています。
うつ病となり抗うつ剤を服用して改善した場合には、その抗うつ剤を、病気がよくなった後にも半年から1年間は継続して服用することが、再発を防ぐという理由ですすめられています。
躁うつ病や統合失調症の治療であれば、よくなった後にも、さらに長く薬の服用を継続していくことが必要となります。
糖尿病や高血圧症の治療と同じく、改善してうまく薬を減らして治療終了となる場合もありますが、薬をやめるとどうしても再発してしまい、継続が必要な場合もあります。
なるべく自己判断されずに、主治医とよくご相談した上で決められることをおすすめします。
薬はどのように効くのですか?薬で本当に治るのですか?
多くの心の病気において、薬による治療は有効な手段となっています。
脳内の情報伝達物質としてドパミンやセロトニンなどという物質が重要な役割をしています。薬はそれらの物質の調整を行うことで情報伝達をスムーズにし、病気の症状であるつらい気分や不安などを軽快させます。さらには環境に適応する能力を引き出すことも期待できます。
使用する薬には精神安定剤や睡眠導入剤、抗うつ剤、気分調節薬、抗精神病薬などがあります。「安定剤は作用が強い」、「いちど飲み始めると止められない」とよく言われますが、経験ある医師のもとで使用すればより安全を確保しながら有効に用いることができます。薬を怖がりすぎず、薬に頼りすぎるのでもなく、正しい情報のもとに薬も上手につかっていければと思います。
双極性障害とうつ病では、処方される薬は違うのですか?
はい、違います。双極性障害では気分調節薬を中心とした治療を行っていきます。
双極性障害である場合には、なるべく抗うつ剤を減らし、できれば中止して気分安定薬を中心とした治療を行うことが、より改善を期待できます(どうしても抗うつ剤が必要な場合もあり、気分安定薬との併用となることもあります)。「病気について」のところでも述べていますが、躁うつ病(双極性障害)Ⅱ型の方では、軽そう状態がわかりにくいことも多いため、うつ病など別の病気として診断されての治療となることがよくあります。診断のためのいろいろな評価基準や、光トポグラフィーなどによる検査方法もありますが十分ではなく、現時点ではまだ専門の臨床経験のある医師による診断の方がより確かです。
気分調節薬にはいろいろなものがあります。特にうつ状態でもっとも推奨されているものは、リチウム製剤(リーマス、炭酸リチウム)、ラモトリギン(ラミクタール)、ビプレッソあるいはクエチアピンです(2020年6月より、うつ状態の改善にもっとも推奨される薬としてルラシドン(ラツーダ)が日本でも使えるようになりました)。リチウム製剤は、いまだに躁状態への効能のみが記載されている薬の本もあり、躁状態をおさえるための薬で、うつ状態を改善させる効果はないとの誤った情報が出ているようです。医師による正しい見立てとともに、正しい情報へとたどりつかれ、何よりもよくなっていかれるようにと願っております。
リワークプログラムについて
リワークプログラムについて教えて下さい。
当院のリワークプログラムは、うつ病や適応障害、不安障害等で会社を休職されている方の復職を支援することを中心としたプログラムです。
1人で図書館に通ったりするだけでは、復職のための準備状態を作り上げていくことは難しいものです。会社や学校を模した集団環境の中で、仲間とともに、①さらなる病気の回復、②仕事や学校にもどるための準備(生活リズム、体力、頭の働きの回復)、そして③不調を繰り返さないための手立ての練習(自己理解、コミュニケーションの改善)を行っていきます。
復職に関する効果に関しては、データをご参照ください。
リワークプログラムに通うには転院が必要でしょうか?
転院は不要です。すでに信頼関係のできている今の主治医を変更することなく、当院リワークプログラムをご利用できます。北九州地域のリワーク拠点施設の1つとして、ひろくご利用いただき、各精神科病院や心療内科・精神科クリニックと連絡連携をしながら、多くの人の復職支援に貢献できればと考えています。
ただし、現在の主治医が、リワーク利用が有用な状態であるにも関わらずリワークプログラムの利用にあまり賛成されていない場合には、転院をおすすめします。そのような場合には方針の違いにより復職支援のための連携に支障が出てしまいます。
他院主治医のままでご利用される場合にも、当院の担当医師がつき、連絡連携をとりながら責任をもってリワークの方向性を検討いたします。利用状況や経過も定期的にご報告いたします。会社との連携も、当院が主治医である場合と同様に、しっかりと行っていきます。
リワークプログラムを利用するにはどうしたらよいでしょうか?
- まずは現在の主治医に当院リワーク・デイケアの利用についてご相談ください。
- 現在の主治医より利用許可が出ましたら、当院までご連絡をください。
- 当院リワーク・デイケアの見学を先に行います。見学は予約制となっています。見学の際には、情報提供書(紹介状)は必要ありません。(※見学は当院の事情や病状により、お断りすることもあります。どうかご了承ください。)
- 見学の上、利用希望の場合は、現在の主治医より情報提供書(紹介状)を書いてもらいます。
- 当院へ、リワーク・デイケア利用のための診察予約を入れます。
- 診察にてお話を聞かせて頂き、当院リワーク・デイケア利用について説明と話し合いを行います。
(※ この時点で、当院担当医の判断により利用をお断りする場合もあります。どうかご了承ください。) - 診察後、リワーク導入判定会議で利用許可された後、利用のための同意書を作成しすみやかに通所開始となります。
リワークプログラムへすぐに参加させてもらえません。どうしてですか?
希望にそえず、申し訳ありません。リワークプログラムは一定の負荷をかけていくリハビリのプログラムとなります。骨折に例えるなら、骨がまだくっついていないような段階で、無理に利用を開始すると、むしろ悪くしてしまう場合もあります。ある程度の病状の落ち着きを待って、利用を開始する必要があります。利用開始の目安は、一般的には、睡眠リズムがもどり、焦りやイライラがとれて、むしろおっくう感が出る時期以降からの開始がよいとされています。
利用の可否やタイミングに関しては当院で基準を設けており、ご判断内容についてきちんとご説明いたします。
リワークプログラムにはどのくらいの期間通えば復職できるのですか?
平均6か月です。当院では3か月以上、平均6か月、長くても1年以内の利用を推奨しています。これは当院の過去の実績を根拠としたもので、3か月より短いか、1年よりの長くなると効果が落ちます。全国のリワーク施設でも、6か月の利用が平均となっています。
1~2か月の短期間で復職準備を目指される方へは、「職場復帰を成功させるための30日ノート」などの本を参考に、一人で取り組まれることをおすすめします。
リワークプログラムはどのようにすすむのでしょうか?
当院では「標準リワークステップ」というものを作成しています。ステップの最初の目標は、新たなリワークという環境や集団に慣れることです。それを「つながる」と表現しています。「ここに来るのが苦痛ではない。たのしい。いやじゃない。仲間がいる。」といった思いになって週5日間の通所とプログラム参加ができることを、2か月間のうちに目指してもらいます。この間に、①さらなる病気の回復、②仕事や学校にもどるための準備(生活リズム、体力、頭の働きの回復)が整っていきます。
そのようにして、リワークへ「つながる」ことができた後には、仲間と一緒に、会社であったつらいことや、苦手なことと向き合う作業をすすめ、③不調を繰り返さないための手立ての練習(自己理解、コミュニケーションの改善)を行っていきます。この作業を平均4か月かけて目指してもらいます。
以上のような取り組みを行います。1~2か月の短すぎる利用では、新しい環境や集団のストレスが、慣れる前の中途半端で終わり、大切な仲間とつながる安心感や喜びを得られないまま、いたずらに我慢するだけの練習となり、デメリットが多いと考えています。
不調を繰り返さないための手立てには、長年をかけて培ってきた自分なりの考え方や習慣、行動パターンを変容させ、新たな対処法を取り入れていく必要があります。頭でわかるだけではなく、実際に自分のものとして使えるようになるまでには、修練に一定の時間がかかるため、平均6か月という長い利用期間になっています。
一方で、1年以上の長期利用となると、当初の熱意がどうしてもうすれ、漫然利用となり、仲間のやる気をも落としてしまいます。そのため当院ではリワーク利用の期限を、原則最長で1年間と最初にお伝えして取り組んでもらっています。期限を超える場合には、当院リワーク以外の取り組みを検討してもらっています。
リワークプログラムはどのような人におすすめなのでしょうか?
一般的に、うつ病などによる病気休職が3か月以上となっている方や、休職を2回以上繰り返している方においてリワークプログラムを受けることが積極的にすすめられています。利用期間の関係で、少なくとも3か月以上の休職期間が残っていることも必要です。どうしても大企業の方の利用が中心となりますが、最近では中小企業にても、社長さんや社労士さんの理解のもと、リワークプログラムを利用される方も増えてきています。
リワークプログラムもお薬と同じように考えてもらえればと思っています。効果のある方では、利用を通して徐々に明るく元気になっていかれます。なかなかつながれない場合には、まずは思いをよく言葉にして話し合っていくことが大切です。それでもつながらないか、リワークへ参加することが2か月すぎても苦痛である場合には、リワークプログラムがあっていないことが考えられます。あるいは最長1年しても復職へとすすめない場合にも、効果不十分であることが考えられます。そのようなときには、別の治療法を試していかれることをおすすめしています。
リワークプログラムでは、実際にどのようなプログラムを行っているのですか?
運動プログラム、ヨガ、脳トレ、生活習慣、認知行動療法、マインドフルネス、ACT(アクセプタンス&コミットメントセラピー)、時間管理グループ、コミュニケーション(ディベート、アサーション、ロールプレイ、ディスカッション、SAD)などのプログラムを行っています。仲間との活動(疑似職場体験)を通して気づき発見し学んでいきます。パンフレットや体験者の声なども用意しておりますので、どうぞご参照ください。
リワークでは、単に復職するだけではなく、就労を通して、いかに自己肯定感をもって社会の中で生活できるようになっていけるかを目指しています。
リワークのフォローアップセッションについて教えてください?
「復職後の困難な状況をいかにして乗り切るか」の支援を目的としてフォローアップセッションを開催しております。復職後の状況にどう対処するか、リワークで学んだことをいかに応用するかなどをディスカッション、共有し、次へ活かす機会と考えております。
リワーク終了後には自分の思いを話せる場所、相談できる場所が減ってしまいます。仲間と一緒に復職後のいろんな体験を共有し、思いを話し、一緒に乗り越えていくための場所としてご利用ください。
リワークの家族会について教えてください?
当院ではリワーク利用中、リワーク卒業し復職後の患者様のご家族を対象に、家族会(ご家族向け勉強会&交流会)の開催を3か月毎行っております。
うつ病などの治療にはご家族の理解とサポートがとても大切です。しかし、患者様を支えるご家族自身が心労や不安、ストレスをためてしまうことがあるものです。
家族会とは、当院リワーク通院中、リワーク終了し復職後の患者様のご家族を対象とした勉強会、交流会です。患者様を支える周囲の方の不安やストレスを理解した上で、病気や症状についての知識、日ごろの接し方のポイントなどについて学び考える機会として頂くこと、ご家族が抱える悩みや疑問を軽減すること、ご家族同士で悩みを分かち合い情報交換の場を共有することを目的とし、院長及びスタッフを含めて勉強会を開催いたしております。また、患者様が普段利用されているリワーク施設見学やプログラム内容について知って頂く機会にもなりますので、どうぞお気軽にご参加ください。
リワークプログラムの効果に関するデータはありますか?
はい。当院リワークプログラムの効果を定期的に解析したデータを発表しています。こちらのデータをご参照ください。
カウンセリングについて
カウンセリングのみお願いしたいのですが、可能ですか?
はい可能です。費用は自費にて1回50分 6,600円(消費税込)となります。まずはメールやお電話にてカウンセリングでご相談されたい内容のあらましをご連絡ください。内容等によっては、当院の現状では対応できず、お断りする場合もあります。どうかご了承ください。
医師の診察とあわせて臨床心理士によるカウンセリングを併用することもあります。詳細は当院担当医師にお問い合わせください。
どんなカウンセラーが対応してくれるのですか?
当院の臨床心理士に関してはこちらをご覧ください。「とにかく話を聞いてほしい、気持ちをわかってほしい」とのリクエストにおこたえするカウンセリングと、うつや不安症などへの認知行動療法によるカウンセリングに対応しています。
認知行動療法とはどのようなものですか?
“うつ”となって脳が疲れ脳の働きが落ちてくると、「何をしてもうまくいかない」「私はだめだ」「みんな
に迷惑をかけている」などの否定的な考え方が強まります。否定的に考え続けることは、現実を、実際以上につらく感じさせ、行動力と気力を低下させます。外に出る、体を動かす、人と会うといった行動の多くがつらく感じられようになり活動が減少します。何もしないでいることは、余計に悩み心配する時間を増やし、気分はいよいよつらくなり、疲労感に圧倒されるようになっていきます。このような「“うつ”の負のスパイラル」が起こり、生活や現実がうまくいかなくなりだしている時に認知行動療法が役立ちます。
認知行動療法では、「⓪つらく困った状況において」、「①それに気づいて一息つき、なるべく冷静になり」、「②現実の状況や自分のコンディションをよく観察して」、「③よくよく考えて」、「④より良い考え方や対処行動を選び実行する」というステップを踏みます。いろんな考え方がある中で、まずは現実の情報をしっかりと集め、感情に流されすぎずにいろんな考え方を冷静に検討し、未来を少しでもよりよくするには今から何ができるかをみつけ、やれることより少しずつ実行していきます。少し面倒ですが、うまくいっていない状況から抜け出していくのには大いに役立ちます。
ご家族の方
うつ病で休職中の家族がいますが、どのように接したらよいのでしょうか?
大変心痛のことと思います。病気のために、一番にご本人がつらい思いをされ、二番目にご家族や周囲の方がつらい思いをされていることをぜひご理解ください。
うつ病がまだ悪いときには、がんばろうと思えば思うほど余計に疲弊してがんばれなくなる悪循環が生じます。うつ病に初期やまだ悪い時期に「がんばれ」という言葉が禁句と言われるのはそのためです。「がんばれ」という言葉が、「今のあなたでも大丈夫だけど、がんばれるともっといいよね」とは伝わらず、「がんばれていない今のあなたには価値がない、今のままじゃダメだ」といった形で伝わってしまいます。
周りとしては、早く治ってほしいと願うのは当然ですが、この期待感によって本人は余計にプレッシャーを感じてしまい、マイナスに働きます。そのような時には変な話しですが「あまりご本人を治そうと思いすぎず、むしろ今の本人のままでも大丈夫、生きているだけでよいぐらいの気持ちで見守る」「本人をあまり変えようとせず、ありのままの本人をわかろうとする」といった姿勢が、本人に安心感を与え改善につながるように思います。
ご家族・ご同僚の方へ
- 無理に聞き出そうとせず「話したくなったら」という気持ちで、そっと見守るスタンスにて
- 「何とかしてあげたい」「何とかならないのか」→ 励ましすぎない、本人のペースを大切に
- 「変なことを言うと傷つけるんじゃないか」→ 必要以上に気を遣いすぎない。いつも通りに。さりげない見守りと気遣いを。
- まわりの方も、ストレスをためすぎないように。相談相手を他にみつけたり自分の時間も大切に。
うちの息子がお世話になっているようですが、病気の状態を教えていただけませんか?
診療の内容はその方の個人的な情報ですので医師はそのことを他の方にお話しをすることは原則として禁じられています。ご家族といえども、ご本人のご同意なくお話しすることはできません。まずは、ご本人のご同意書をもらわれた上で、ご相談ください。
ご家族以外の場合、例えば職場の上司の方などでも同様です。費用に関しては診察時間・費用のページでご説明します。
家族が本人と診察に同席することは可能でしょうか?
患者様ご本人の同意があれば、診察に同席いただくことは可能です。
その他
医師との相性が合わない場合、どうしたら良いでしょうか?
医師と患者様との関係も人と人との関係ですので、相性が合わない場合もございます。できるだけ率直に言われて主治医を変更することをご検討ください。転院となる場合にも、なるべく情報提供書をもらって転院されることをおすすめします。今までの治療がたとえうまくいってはいなくても、その治療情報がある方が次の治療に役立ちます。
主治医に直接話しにくいことは、どうすればよいですか?
医師には守秘義務がありますので、他の人には話しにくいことでも安心してお話下さい。もちろん、プライベートな事柄など全てを話さなくてはいけないというわけではありませんが、症状に関連すると思われることは、より詳しくお話をうかがうことで適切な治療へとつながります。
自立支援は使えますか ?
はい、ご利用いただけます。当院は自立支援医療制度指定医療機関です。
自立支援とは一言で言うと、「医療費の窓口負担額が安くなる公的な制度」です。詳しくは、お住まいの区市町村担当窓口にお問い合わせ下さい。